「食文化としてのお弁当」展示見学レポート
ちょっと時間が経ってしまいましたが、先週土曜のこと。品川駅から歩いて10分ぐらいところにある「味の素食の文化センター」という施設で開催されていた「食文化としてのお弁当」という展示を見てきました。
「味の素食の文化センター」は、味の素株式会社が創業80周年の記念に設立した財団法人で、食文化研究活動の支援や食文化の発展のための普及事業を行っているそうです。施設は味の素グループ高輪研修センター中にあって、企画展示室や5万冊に上る食に関する蔵書を保有するライブラリー、小さな博物館などがあります。詳しくはこちらのサイトを見てください。
財団法人 味の素食の文化センター
それで、「食文化としてのお弁当」の展示。上のサイトに出ている企画展示の説明を引用させていただきますと、このような事が書かれています。
「弁当は現代の食事形態の一つとして日本人の暮らしに深く根付き、わたくしたちの身体をつくる「食事」としても重要な役割を担っています。また、栄養補給や身体維持といった物理的な側面だけではなく、弁当を開いた場所の景色の美しさ、一緒に食べた仲間との楽しい思い出、作り手への感謝の気持ちなど、精神面での豊かさをも育んでくれるものでもあるでしょう。
弁当は食卓の上に並べられるご飯やおかずを、弁当箱という小さな容器に詰めて持ち運べるようにした“携行食”です。しかし、単なる“携行食”ではありません。コンパクトに詰められたその中身には、紛れもない日本の独自の“食文化”があるのです。」
展示はあまり多くはないですが、弁当の歴史の説明、世界各国の弁当箱や江戸時代の幕の内弁当のサンプル展示、宇宙食やコンビニ弁当に使われる技術の解説など。弁当にまつわる様々な展示がされていました。弁当の元祖と言える古代の携帯食「糒(干し飯=ほしいい、乾飯=かれいい)」も展示され、実際に食べることもできました。こちらの写真の物です。
そのままか、煮て食べるものということで、その場で煮ることは出来ない為そのままで食べました。正直あまり美味しくありません。炊飯器の隅の方で固まって乾いたご飯をイメージしていただければ近いかもしれません。
展示物に書かれていた説明によれば、現代のように、箱状の容器に食べ物を詰めて持ち歩くようになったのは、室町時代~安土桃山時代のことで、最初は武家や貴族が行楽や行事の際に持ち歩いたそうです。これが江戸時代には庶民にも広まったらしい。そして、そのように食べ物を携帯する習慣は世界各国にあるけれども、絵に描いたように見た目も美しく、様々な食材を詰めるのは日本ぐらいにしかない文化なのだとか。弁当もこうして調べると奥が深い。少ない展示ながら、なかなか楽しい内容でした。
ちなみに、展示は29日までやっていますので、興味のある方は今週末にでもどうぞ。入場は無料です。
ところで、この施設。先ほども書いた通り、食に関する蔵書を多数保有する図書館がありまして、そこは誰でも自由に利用できます。展示を見るよりもそこに長くいました。
例えば、ニンジンに関する歴史をまとめた分厚い全7巻の本とか、様々な食材ごとの図鑑とか。あと、柔らかい内容では酒のガイドやミリメシ(ミリタリー飯。軍隊で食べる食事のことです)、給食のメニューなどを紹介したような本もあります。更には、「美味しんぼ」とか「神の雫」などのマンガまであります。かなり幅広い蔵書です。是非次回また行って何か借りてきたいです。
ついでですが、干し飯を食べてちょっと思ったことがあります。味はともかく、あれはかなり携帯性の優れた栄養補給食ではなかろうかと考えました。なんせ炭水化物。ならば、あれを食べながら長い距離を走ることは出来ないだろうかと思いました。ただあまり美味しくない。しかし、一度煎って醤油とかで味をつければなんとかなるかもしれない。まずは一度テスト品を作って試してみるしかなさそうです。それはまたいつの日か。
以下は企画展の写真と「食とくらしの小さな博物館」の写真です。「食とくらしの小さな博物館」は、1900年から現在までを4つに区分し、社会や世相の流れとともに味の素グループの歩みなどが紹介された施設。各時代の食卓の様子やその時代を象徴するような物が展示されていました。
江戸時代の幕の内弁当のサンプル。半分ぐらいが焼きオニギリ。歌舞伎の芝居と芝居の間に食べたから幕の内弁当です。当時としてはかなり高級品。
弁当の歴史が分かる年表が出ていました。
重箱と酒の入った入れ物を提げて持っていける弁当箱です。こんな風情のある弁当箱でも持って花見にでも行きたいですねえ。飲んでしまえば風情の「ふ」の字も無くなるのが常ですが。
これは腰に付けるように作られた弁当箱です。オカズは詰めづらそうです。
色々な国の弁当箱です。お国柄が出ています。手前はブータンの弁当箱。箱というより籠ですね。
こちらはトルコの弁当箱。スプーンとフォークが付いてます。カバンには入れにくいでしょう。
キャラ弁についても説明がありました。あれも一つの文化ですね。
コンビニ弁当の様々な工夫を解説しています。電子レンジで加熱することを前提として色々と工夫されているようです。
こちらは宇宙食の説明。弁当というよりレトルト食ですね。
ここからは「食とくらしの小さな博物館」の風景。各時代の食卓の風景がディスプレイされています。
昔の味の素はこんな缶に入っていたようです。
このぐらいの時代の食卓だと、私はギリギリ見たことがあるような無いような感じです。私は既にテレビがカラーの時代だったので実際はもう少し後ですね。
この時代なら確実に分かります。こんな感じの台所は現在もよくあります。
時代を象徴するような物の展示ではこのような当時のお菓子やオモチャ、雑誌などが展示されています。これは昭和40年代頃でしょうか。なんとなく見たこと有るような気のするものもいくつか。
この辺りは1980年代?ファミコン懐かしいです。
W浅野の時代です。流行りましたねえ。もう一人の浅野は展示されていませんでした。その代わり、下には小さくCMのペンギンです。
博物館の出口ではこんな方がお見送り。私も走るときに時々アミノバイタル飲みます。
残念ながら図書館ではカメラを使うことは出来ないので、図書館の映像はありません。他では見かけないような本が沢山ありますので一度見てみると楽しいですよ!
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コメント
おもしろそうですね^^
そういう場所だと一日いても飽きないでしょうね。
投稿: なおち♪ | 2008年2月22日 (金) 07時53分
はい、図書館は一日いても飽きない感じでした。近所にあれば毎日でも行きたいです。
投稿: 吉成 | 2008年2月22日 (金) 23時57分
なぜ私が弁当が好きか、それは食べ物を常に携帯している安心感から来ると思うのです。そこに文化やファッション、工夫や知恵が沢山詰まっている、その原点を探しに行く小さな旅ですね。非常に興味深いです。
投稿: ロザリー | 2008年2月23日 (土) 09時58分
展示は少しでしたが興味深い内容でした。私が弁当好きなのは昼休みの時間が有効に使えるのが大きいです。あと、自分で作る弁当だと味に飽きないのと安心であることがあります。弁当も調べると奥が深いと思いました。
投稿: 吉成 | 2008年2月24日 (日) 21時01分